製作秘話その2 エピクロスの虹はもう見えない



エピクロスの歌詞がそのままゲームになったんですが、歌詞の意味を私はこう解釈しました
重要な部分だけ晒します

全体の歌詞については、曲を聴くなりググるなりして下さい。


最初〜こんな自分を必要としてくれる人などいなくて

美鈴と咲夜の過去です、この辺は当初は大雑把な解釈でした
ただ、過去に重大な事件があり、ずっと孤独だった

いつも彼女の事を影で見てた〜紅茶よりも紅い紅いもの見られるでしょうか?

ここは主に咲夜さん視点 いつも美鈴を見てきた、美鈴に頼ってきた(幼少時代)
このままじゃいけない、私は弱い、この紅魔館に私の居場所は無い
私は・・
強くなる

その決意の元、咲夜は戦い続けた
そう、沢山の敵と戦い、返り血をいっぱい浴びて・・・
レミリアの信頼を得た

紅茶よりも紅いもの とは 血であり、絆であり 信頼であり
咲夜が得た 多くの物を表現している


そして、間奏部分が私の妄想をより広げることとなる

妄想を超えた事実は起こり得ない

咲夜さんは、それだけ強くなった、たくさんの血を浴び続け、私の前に立つ者はいなかった
私は・・・強い!!

とまぁ、こんな風に思ってたでしょうね
けど、目の前に強敵(紫)が立ちはだかった
そんな自信は 一瞬で砕け散った

人間では、妖怪には勝てない
そう・・・妄想を超えた事実は起こり得ないのだ

・・・ここ この解釈にたどり着いた時、全身が震え上がりました
これしかない、と

さて、脱線しないうちに続きをw

妄想を超えた事実は起こり得ない この歌詞から 急展開です

でもこんなにも止め処なく 溢れ出るお茶は熱く
生まれてから初めてよ 私は必要とされたの


紫との戦いで、咲夜は敗れた 同時に美鈴も敗れた
が、それでも美鈴は戦った 戦い続けた
咲夜さんを守る為に・・・

溢れ出るお茶とは、美鈴が傷付き、倒れ
美鈴の体から、
溢れ出る血
先ほどの紅茶 と このお茶 が同じだとしたら・・・
これを血と解釈した時、本当に震えが止まらなかった・・・

この部分だけは、美鈴にも置き換えられます
咲夜視点なら 美鈴の血 咲夜自信の涙
美鈴は、その命を犠牲にしてでも、守ってくれたのだ
初めて・・・必要とされた 人間であるこの私が・・・

美鈴視点なら 少し前の時間にさかのぼる
咲夜さんに必要とされた、美鈴と呼んでくれた

ゲームのシーンで話します、咲夜さんが死にかけている時、
美鈴の事を初めて美鈴と呼んだ
中国から、美鈴になった瞬間

咲夜からの、心の叫び 偽りない本音
助けて 美鈴

これが 美鈴の 覚醒フラグです
生まれて初めて、心から咲夜に必要とされた
心の奥から溢れ出て来るもの
絆 感情 絶対に守って見せると言う意思
その溢れ出るお茶は美鈴の力となり
美鈴は戦う事が出来た・・・

曲の解釈としてはこういうことですが、このままだとご都合主義と言いますか
愛の力で倒した みたいな話になりますよね
・・・今回、この点は本当に注意して書きました。
だって、よくある話ですけど、愛の力? 友情パワー?
この辺りは今回絶対に使わないでおこうと考えてました。
美鈴は違う、咲夜を守るという意思は今出た事じゃない


昔から、咲夜さんの事を好きなら
その時から、出会ったときから 絶対に守って見せると思っているのなら
本当の危機に瀕している今日この時の為に
何か・・・何か準備をしていなかったのか?
それすらもしてなくて、絶対に守って見せると 心から言えるのか?
精一杯頑張りました、それでも守れず負けちゃいました 許して下さい 二人で死にましょう
こんなことがあって、本当に後悔しないのか?



こんな葛藤が私の中で繰り広げられました
このあたりは・・・まぁ後日談で書くとして…曲の続き行きましょう


あの彼女が今はこんな私の足元にすがりついて声震わせ求めた


これは、戦いの後のシーンです
勝った、だが美鈴も無事ではすまなかった
倒れた美鈴、咲夜は、ひたすら涙を流し、謝る事しかできなかった
お願い・・・死なないで と
倒れた美鈴を前に膝をつき、必死に美鈴に語りかける
お願い・・・お願い しなないで美鈴・・・

そして、奇跡が起こる・・・

という基本線ですが、
奇跡なんて起こりませんハィ
都合よくエーリンが通りかかります? そんな事絶対に無い
都合のよい話と言うのは、作者が作って初めて生まれるもの

私は・・・私の好きなようにシナリオを書きましたが、それだけじゃないです
幻想卿で、リアルにこういった事象がおこった場合
そこに、エーリンはいるか?
そこに、パチュリーはいるか?
美鈴を助ける手段はあるか?

・・・そんなもの、ある訳がないんですよ
運良くエーリンがいたら? 仮にいたとしよう
それは、エーリンがそこをうろついている理由が絶対にある
偶然散歩してた? 永遠亭から遠く離れたこの地に? 絶対あり得ない
人里への往診の途中? 人里との延長上にこの地は無い
つまり、助けに来た 以外に理由は存在しない
ならばどうやって助けにきた? この危機をどうやって知った?
そもそも、エーリンがそこまでして美鈴を助ける義理があるか?
運び込まれたなら全力を尽くすであろう、助けを求められたら行くであろう
が、誰に言われた訳でもなく、自分の意思で美鈴の元に、紫との戦闘中に動きだす
戦闘中か戦闘前にエーリンが永遠亭を出なければ時系列的におかしくなる


紫がここまで想定し、橙を永遠亭に向かわせ協力を要請した という展開も考えた
が、紫ならおそらくこれはしない

何故なら、紫はここで負けることなど万が一にも考えていなかった
そして、傷付き倒れた咲夜と美鈴がもし重傷ならば
スキマで永遠亭に送れば良い話
そう、紫側の陣営には、エーリンを現場によこす必要性は無い、よって呼んではいない


紅魔館の陣営で動ける人は一人もいない
霊夢は幽々子によって動きを封じられている、そこに藍も加勢している(これ未発表の設定です)

この状況下、この世界は風神録前なので早苗もいない
花映塚までは考えて無かったので・・・いるとしたら文・アリス・魔理沙ぐらいだろう
文にしても、この地の果てに来るケースは考えにくい、そもそも文がいる事を想定して書いてないが
いたとしても支障は出ない
魔理沙は、ここまでの話を知らない よって動かない

そうなると、残るはアリス・・・正直、アリスが動く事は考えた
アリスがこの事態に気付き、エーリンを呼ぶ可能性を俺は考えた
・・・・・けど、
これを書いてる時点でのアリスの扱い
友達いない ツンデレ ひきこもり シャンハーイ
・・・・・・・うん、
5年前の酷いアリスなら絶対行動しないなb

という結論に・・・ 一応裏でここまで考えた結果
奇跡的にエーリンが近くにいる は あり得ない!!
よって、奇跡的に助かる というシナリオを描くのは
本当に説明不可能な奇跡が起こることとなり、それは作者のご都合主義にすぎない
そんな世界を・・・そんな設定を俺は望まない!!

だから、この曲の歌詞について、私なりの正確な解釈としては

お願い・・・死なないで美鈴・・・死なないで・・・
しかし、そんな奇跡が起こる事は無かった・・・チーン 
美鈴 死亡

で終わらせる気もさらさら無いですけどね!!

要は、奇跡じゃない方法で助ければいいんだ
それが、実際にゲームで採用された美鈴救出劇
まぁ、これも奇跡と言えば奇跡なんですけどね・・・
咲夜さんの強い思いが、限界以上の力を引き出した
その結果、本当に命を削っての救出劇を実現させた
能力の限界突破 それにより命の灯が消えかかった時・・・
リボンの力が発動する


あのリボンは、咲夜が本当に死にかけた時にしか発動しません
つまり、普通に能力使い切って、魔力枯渇で咲夜が気を失い倒れた場合
次に目覚めれば魔力回復してる訳で・・・というか死なないように魔力枯渇の時点で
能力が使えなくなる訳で・・・ リボンが発動することはありません。
咲夜さんが、自分の命をも投げ捨てて、絶対に守る という強い意志
そして、自信の命を消耗している、それを分かっても尚、自信が死ぬその瞬間まで
能力を止めようとしなかった その意思が
リボン発動へのキーとなった

という奇跡は起こってます 奇跡というか、ここは咲夜さんの意思が己の限界を突破した
咲夜さんが、美鈴に対しての気持ちが本物でなければ、起こり得なかった奇跡
そんな感じですねえ


まぁ、本編の歌詞はこれで終了です この先の歌詞の補足を少々・・・

この晴れ渡る空虹を掛けて とても澄んだ心でさぁおかわりはいかが
でもほらまたすぐに こんな私が 必要とされないの 彼女は求めてこない

これは本当の後日談・・・ゲームで言うEX世界です
美鈴は助かった、咲夜も助かった 楽しい日常 平和な日々
咲夜が入れた紅茶を二人が飲む、そう、毎日が楽しかった・・・
でも・・・こんな私が必要とされなくなる日が来る だって・・・
咲夜は人間、美鈴は妖怪だから
お互いの寿命の差、それを分かっていて二人は付き合っていた・・・つもりだろう
咲夜はそれを覚悟していた・・・そう、咲夜だけは・・・ね

ストレートな解釈で言いますとこの歌詞
平和な日々を送って日常が流れていた
しかし、こんな私(美鈴)が必要とされなくなる 何故なら
彼女(咲夜)はもう求めてこない この世にいないから(寿命)


まぁ、100年後 ってとこですかねぇ
私も最初はこの解釈でした この部分だけを取るなら・・ね
けど、
全体を通してシナリオを描いてみた結果、こうなりました

平和な日々を送って日常が流れていた
しかし、こんな私(美鈴)が必要とされなくなる 何故なら・・・
彼女(咲夜)はもう求めてこない、この世にいないから・・・
そう、咲夜は思っていた、美鈴より先に逝かなければならない
美鈴を一人残してしまう・・・別れの時がやってくる
ごめんなさい・・・美鈴 それでも、私が生きているうちは
私は、貴方の傍にいるから・・・


これが咲夜の胸中です、しかし現実は違います

ここで、歌詞を少し戻しましょう 言ってましたよね?

妄想を超えた事実は起こり得ない

美鈴が、無事紫に勝つ そんな妄想は起こり得ない
絶対に助からない、そう言われていた美鈴が今ここにいる
これからも、いてくれる
そんな事実は 起こり得ない
全ては妄想にすぎないのだから・・・


そう、そしてこれが結論です
幸せな日々を送れると思っていた、紅茶のおかわりは? と振り返った
けど・・・彼女はそこにはいなかった
私は彼女に助けられた・・・私は、死ぬまで貴方の傍にいるはずだった
けど・・・そんな貴方は・・・
私を助けたが為に・・・私より先に逝ってしまった・・・
彼女(美鈴)はもう 私を求めてこない・・・


彼女がくれたこの命・・・それほど長くは生きられないけど
それでも・・・この命ある限りは、この世界を見続ける
だって・・・私は・・・
貴方が生きていたという事実を知る 生き証人なのだから・・・


(あの頃の自分を抑え生きた・・・・ だけど今では 何でも出来るはずだから・・・)


と これでエピクロスについての話は終了です
ただ、これだけだと本当のご都合主義ですよね?
まず、私の中で咲夜さんは おぜう様LOVEです
それが美鈴に傾くことなど・・・まずあり得ない
まして、美鈴の死後、紅魔館を離れるなどと・・・
・・・そこが、本編のレミリアの設定であったり・・・と
こういった、本来これは絶対にあり得ない という矛盾を消すために裏で何が起こったのか
過去に何があったのか、といった話を書いて行きました。

次回 咲夜さんのフラグについて
咲夜がレミリアではなく、美鈴を選ぶに至った経緯とは?


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